以前、熱心に学んでいたタロット
この数年は、自然療法家という立場であらためて
縁あって再び研究している。

そのなかで最近
「愚者 ( 0 : the fool ) 」のカードがよく出る。


始まり、自由・解放・好奇心と閃き 
純粋さと独創的な発想で やりたいことを楽しむという意味がある。
逆にとれば無鉄砲さ、無計画、無謀、勇気が出ないという意にもなる。

周辺のカードからの示しもふまえると
考えすぎず、直感に従い流れに自然に乗り進むこと
新しい始まり・出発のとき という導きを感じる。

仏教徒というわけではないけれど
最近ブッダの教えにも縁が向き学んでいる。

その中で、法然上人の
「愚者になりて往生す」という言葉に出会った。

親鸞が師である法然から直接聴いた言葉で
それを親鸞が最晩年の88歳になった時に
門弟に伝えたということだった。

法然ほどの智慧賢者でもなお
88歳にして自身をそのように捉えて
「愚者になる」ということの大切さを伝えようとした。

「愚者になる」とは
教養などの有り無しではなく
人間である限り、誰しもが持つ
根源的な要素を指すという。

欲にとらわれて自分を見失ったり
都合の悪いものを排除しようとして
他者を傷つけ悲しませたりする愚かさ

「愚者になる」とは
そのような人間の愚かさをよく知るということ
自分自身の姿に目を背けず、愚者の自覚を持つことが
誠に生きることであると説いている。

とはいえ、自らの愚かさの自覚は
なかなかできることではない。
少しでもよく見せようとしたり
自分は悪くないと自己弁護、正当化や
本当の自分の姿からつい目を背けてしまう。
しかし「愚者になる」ことによって
開かれてくることがある。

そして、愚かさを自覚するといっても
自分を否定することでは決してない。
(自分を否定することは、
相手を否定することにもなる。)
それは見栄でも卑下でもなく
今の素直な自分を受け容れること。

自分の愚かさを認めるところから
他者を理解し
人々との深い関わりを持つことができる。

「愚かさ」とは
人間が誰しも向き合う、
愛すべき真実なのだと思う。

” 純粋に、閃きに沿い新しい人生の旅がはじまる。
その時、常に感謝を忘れず、自分を謙虚に見つめ
人や自然から学び続けること”

タロットの意味に加え、仏教の教えも取り入れて
今、ありがたいメッセージを受け取ることになった。

自分の覚書きながら、共有したく
ブログの記事とさせていただきました。

2021/5/14 
雨上がりの初夏日和に

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